日本では戦後食生活が豊かになり、尿路結石症の頻度が増加しています。この20年間で患者数は倍増し、毎年17万人もの人が新たに尿路結石症を発症していると考えらえています。さらなる食生活の欧米化やメタボリックシンドロームの増加も懸念されているため、今後も尿路結石症は増加すると考えられています。
症状は?
- 血尿(目で見える血尿・健診で指摘された尿潜血)
- 疼痛(背部痛・側腹部痛・下腹部痛など)
診断方法は?
- 問診・診察
- 尿検査:血尿の有無を調べます。また感染症を併発していないか確認します。
- レントゲン検査:結石の大きさ・局在などを評価します。レントゲン検査で同定可能な結石かどうかは治療方針を決めていくうえで大切な判断材料になります。
- 腹部超音波検査:腎臓が尿の停滞によって腫れているかどうか調べます。また、レントゲン検査で判断できない結石を調べることもできます。
- 血液検査:腎臓の機能に影響が出ていないか、炎症がないかどうか調べます。また、結石を発生しやすい病気が隠れていないか判断します。
治療は?
- 小さな結石の場合には手術などを行わずに自然な排石を目指します。
- 自然な排石が期待できない大きさの結石や腎臓の機能に悪影響が出ている場合には、以下にあげるような手術療法が必要になることがあります。
ESWL(体外衝撃波結石破砕術)
衝撃波を体外で発生させ結石に照準を合わせ体内の結石を砕く方法です。主に腎臓結石・尿管の上部に存在する結石に対して行われます。
TUL(経尿道的尿管破石術)
麻酔下に内視鏡を用いて結石を砕く方法です。主に尿管下部の結石に対して行います。
患者さんのご希望を優先し治療方針を決めていきます。治療ご希望の場合には院長までご相談ください。